「申込は100人を超えたのに、当日の画面に並んだのは半分ほど」。ウェビナーを開くたびにこの差を見て、「集客がうまくいっていないのでは」「もっと告知を増やさなければ」と感じているご担当者さまは多いのではないでしょうか。けれど、申し込んだのに来なかった人は、テーマに関心があって、自分から名前とメールアドレスを書いてくれた人です。新しい人を探すより先に、この人たちに話を届けきる方法があります。

  1. 集める名簿・自社サイトやSNS・外の場
  2. 申し込む名前とメールアドレスが届く
  3. ライブに来る申込者のおよそ半分
  4. 来なかった人に録画を届ける残りのおよそ半分へ1通
図1 ウェビナーの申込から参加・不参加までの流れ。この記事は、右端の「来なかった人に録画を届ける」1通を扱います(「およそ半分」は1章の海外の集計による目安)

ウェビナーの参加率の平均:ライブに来るのは申込者のおよそ半分

ウェビナーの参加率(申込者のうち、ライブに来た人の割合)の平均は、46〜47.7%です。どちらも、海外のウェビナー用ツールの会社が、自社のツールで開かれたウェビナーを集計した数字です。

  • 700万件以上の申込・3万3,000回のウェビナーの集計で、参加率の平均は46%
  • 同じ会社の新しい集計(3万3,786回のウェビナー)で、平均の参加率は47.7%
  • 業界で差があり、最も高い製薬で63%、最も低い広告で33%(46%の集計の内訳)

1つのツールの、海外の数字なので、そのまま自社に当てはまるとは限りません。それでも、「申し込んだ人の半分ほどしか来ない」のは珍しいことではない、と考える手がかりにはなります。

出典: 「2026 Webinar Statistics」「2026 Webinar Benchmark Report」(Livestorm。どちらも集計の期間の記載なし)。ページへのリンクは、記事の最後の「この記事で参考にしたページ」にあります。

国内の、ある会社の自社開催の例

国内では、ある会社が自社で開いた30分のライブ配信のウェビナーで、事前の申込者の65〜70%が当日に視聴のURLを開いた、という数字を公開しています。1社の例で、件数や期間も書かれていないため、平均とは言えません。30分と短めであることや、「URLを開いた」人を数えていることなど、数え方や条件が海外の集計とは違うため、そのまま比べることはできません。

出典: 株式会社シャノン ブログ「視聴率、CVR、アポイント率……」(2021年6月17日公開・2025年7月7日更新)。ページへのリンクは、記事の最後の「この記事で参考にしたページ」にあります。

自社の数字と比べるときは「分母」をそろえる

参加率は、何で割るかで大きく変わります。自社の数字と比べるときは、次の2つをそろえてください。

  • 分母は「申込者」。案内を送った人の数(招待した人数)で割ると、ずっと低く出ます
  • 分子は「ライブに入った人」。少しでも入った人か、最後まで見た人かで、数字が変わります。ツールの集計画面で、どちらを数えているかを確かめておきます

ウェビナー集客の方法は3つの入口:全体を1枚で見る

ウェビナーの集客方法を調べると、10個以上の手段が並んだ記事がたくさん出てきます。けれど、ほとんどは次の3つの入口のどれかに入ります。

入口中身の例
自社の名簿これまでのお客さま・問い合わせをくれた人・過去の申込者へのメール
自社のサイトやSNS自社サイトのお知らせ・申込ページ、会社のSNSやYouTubeでの告知
外の場広告、ウェビナーを集めた掲載サイト、共催する会社からの案内

どの入口に力を入れるかは、会社の名簿の大きさや、テーマによって変わります。この記事では、それぞれのコツには立ち入りません。

ここで見てほしいのは、どの入口から来た人も、最後は「申込者」という同じ箱に入ることです。集客の手段を増やすのは、この箱に入る人を増やす仕事です。一方で、箱に入った人のおよそ半分は、ライブに来ないままです。新しく集める前に、まず箱の中の人に届けきる。この記事の残りは、その方法です。

なお、集客・当日の運営・録画の編集は、外に頼むとしても別々の仕事です。どこまでを社内に残し、どこを外に出すかは、ウェビナーの外注はどこまで出す?作業20個の分担表で分けています。

自社の数字で書き出す:来なかった申込者は何人か

次のウェビナー(または前回のウェビナー)の数字で、来なかった人の数を書き出してみます。計算は1行です。

申込数例: 80人
ライブに来る割合例: およそ半分
ライブに来る人例: 約40人
残りの約40人=録画を届ける人視聴できる期限見どころ3つ
図2 来なかった人の数の書き出し方(数字は例)。申込数からライブに来た人を引いた残りが、録画のご案内メールを送る相手です

例のとおり申込が80人なら、ライブに来るのは40人ほど、残りの40人ほどが録画を届ける相手です(数字は説明のための例です)。前回の実績があるなら、「およそ半分」の所に自社の参加率を入れてください。

こうして書き出すと、「もう40人集めるには何をすればよいか」より先に、「もう申し込んでいる40人に、何を送るか」を考えられるようになります。新しい40人を集めるのは手間もお金もかかりますが、来なかった40人には、メール1通で録画を見てもらう機会を作れます。

来なかった人に録画(アーカイブ・見逃し配信)を届ける理由

申し込んだのに来なかった理由は、さまざまです。急な会議が入った、時間を勘違いしていた、ほかの用事と重なった。「来なかった=関心がない」とは限りません。少なくとも、申し込んだ時点では、そのテーマを知りたいと思っていた人です。

見る側も、録画(アーカイブ・見逃し配信)で見ることには慣れています。2025年の国内の調査では、ウェビナーの視聴者の93.4%が、アーカイブを見たことがあると答えています。

出典: 「ウェビナーに関するアンケート」株式会社シャノン・株式会社Innovation X Solutions、2025年12月24日発表(2025年10月調査)。ページへのリンクは、記事の最後の「この記事で参考にしたページ」にあります。

それでも、録画を届けないままになってしまうのは、ウェビナーが終わった直後が、ご担当者さまにとっていちばん忙しい時間だからです。参加者へのお礼、アンケートの集計、営業への引き継ぎ。その間に、来なかった人のことは後回しになりがちです。だからこそ、文面を先に作っておき、終わったら差し替えて送るだけにしておくのがおすすめです。

来なかった人だけでなく参加者も含めて、終わった後の48時間にだれへ何を送るかは、ウェビナーの商談化率:終わった後の48時間に録画でできることで予定表にしています。

録画を送る前に確かめる4つのこと

ライブで話したことでも、録画として残し、あとから見られる形にすると、気をつけることが増えます。送る前に、次の4つを確かめてください。

  1. 録画を申込者に見せてよいか。講師・登壇者・社内の関係者に、録画を届けることの了承をとったか
  2. 質問した方のお名前・チャット・社外秘の画面が映っていないか
  3. 冒頭の待ち時間や、音の途切れが長く残っていないか(長ければ切ってから送る。7章)
  4. 見られる人の範囲と、視聴できる期限を決めたか(例: URLを知っている申込者だけ・〇月〇日まで)

2つ目の「映ってはいけないもの」は、気づきにくい所に出てきます。共有した画面に一瞬映った別の資料やメールの通知、参加者の一覧などです。どこに映りやすいかは、動画編集を依頼する前に決める5つのことの4章で、架空の画面を使って図にしています。

4つ目の範囲は、YouTubeなら「限定公開」(URLを知っている人だけが見られる設定)にするなど、使っている道具の設定で決めます。この記事では、申込者だけに届ける形を前提にしています。だれでも見られる所に出すかどうかは、別に考えたほうがよい判断です。

全部公開・一部公開・申込者だけのどれにするかは、ウェビナーのアーカイブ配信、録画は公開すべき?で目的ごとに整理しています。

申込者のメールアドレスを使うときの注意

録画のご案内は、申込のときに「録画や関連のご案内を送る」と知らせた範囲で送るのが安心です。メールには、今後のご案内を止められる方法と、送り主の問い合わせ先を入れておきます。広告や宣伝を含むメールの送り方には法律の決まりもあるため、判断に迷うときは、弁護士などの専門家にご相談ください。

ウェビナーに来なかった人への録画のご案内メール(ひな形)

ここからが、この記事の「すぐ使えるもの」です。来なかった申込者に送る、録画のご案内メール1通のひな形です。作るときのポイントは4つです。

  • 責めない。「ご欠席」ではなく「当日ご覧いただけなかった方へ」と書く
  • 見どころを3つ。録画の何分ごろに何の話があるかを書くと、全部を見る時間がない人も、必要な所から見られる
  • 視聴できる期限を書く。いつでも見られると、後回しになりやすい
  • 次の一歩は1つだけ。相談・資料請求・次回の申込などから、いちばん合うものを1つ選ぶ

見どころは、録画を見返しながら、次のように「時間・何の話か」を書き出しておくと、メールにそのまま使えます。

見どころの書き出し(記入例)録画: 〇月〇日開催のウェビナー(約60分)
5分ごろ
何の話か
よくある3つの失敗と、その理由
こんな人に
まず全体をつかみたい人
22分ごろ
何の話か
導入した会社の例(数字つき)
こんな人に
自社に合うかを知りたい人
48分ごろ
何の話か
質疑応答(費用と期間の質問)
こんな人に
社内で相談する前の人
図3 見どころの書き出しの記入例(架空のウェビナー)。時間と「何の話か」を3つ選ぶと、メールの見どころの欄がそのまま埋まります

文面は、下のボタンでコピーできます。【 】の所を自社の内容に書き換えてください。

そのまま使える録画のご案内メール(来なかった申込者へ)

件名: 【録画のご案内】〇月〇日「【ウェビナーの題名】」

【相手の会社名】【相手のお名前】さま

「【ウェビナーの題名】」にお申し込みいただき、ありがとうございました。
【自社の会社名】の【担当者名】です。

当日ご覧いただけなかった方に、録画をお届けしています。
お時間のあるときに、気になる所からご覧ください。

■ 録画(約【〇〇】分)
【録画のURL】
ご覧いただける期限: 【〇月〇日(〇)】まで

■ 見どころ
・【〇】分ごろ: 【〇〇の話】
・【〇】分ごろ: 【〇〇の例】
・【〇】分ごろ: 【質疑応答(〇〇についての質問)】

■ 当日の資料
【資料のURL】

ご覧になって、【自社の場合はどうなるか、相談したい】と思われたら、
こちらからお気軽にお申し込みください。
【相談・資料請求などのURL(1つだけ)】

※ このメールは「【ウェビナーの題名】」にお申し込みいただいた方にお送りしています。
今後のご案内が不要な方は、こちらから停止できます: 【配信停止のURL】

【自社の会社名】【部署名】【担当者名】
お問い合わせ: 【メールアドレス】

送る時期は、関心が残っているうちに、なるべく早くがおすすめです。ウェビナーの前に文面と見どころの枠を用意しておけば、終わったあとは録画のURLと時間を書き入れるだけで送れます。

このひな形は、来なかった人への1通だけです。参加してくれた人へのお礼や、終わったあとの連絡の流れ全体は、別に考えることをおすすめします。

参加者へのお礼を含む、終わった後の連絡の流れは、ウェビナーの商談化率:終わった後の48時間に録画でできることにまとめています。

長い録画は、見やすく整えてから送る

1時間を超える録画を、そのまま送るか、整えてから送るか。迷ったときは、録画を受け取った人が、どこまで見てくれそうかで考えます。1章で触れた国内の会社の例では、ライブの平均の視聴が22〜25分だったのに対し、アーカイブの平均の視聴時間は10分未満でした(同じ1社の自社開催の数字です)。録画は、最初から最後まで見てもらえるとは限らない、ということです。

だからこそ、6章の「見どころ3つ」が役に立ちます。そのうえで、次のような手当てをしておくと、さらに見やすくなります。

  • 冒頭の待ち時間を切る。開始前の「音声は聞こえていますか」などのやりとりは、録画では要りません
  • 見出し(チャプター)を付ける。YouTubeなら、説明欄に時間と見出しを書くと、見たい所へ飛べるようになります
  • 映ってはいけないものを隠す。5章で見つけた所を、切るかぼかします

どれも大がかりな編集ではありませんが、毎回となると、終わったあとの忙しい時間に重なります。社内で続けられそうなら社内で、難しければ録画の編集だけを外に頼む、という分け方もできます。まずは1回分の録画で、来なかった人に届けるところまで試してみて、続け方を決めるのがよいでしょう。

1回の録画から、ほかにどんな素材を作れるかは、ウェビナーの二次利用:1時間の録画から10本の素材を作る方法にまとめています。

録画のどこを切り、どこに見出しを付けるかは、ウェビナーの動画編集:冒頭で離れる録画の直し方で、印を付ける確認表といっしょに紹介しています。

反対に、前回の録画を、次の回のまだ申し込んでいない人に向けた予告に使う方法は、セミナー集客の方法:前回の録画から作る「予告動画」を次の告知に添えるにまとめています。

まとめ

ウェビナーの参加率の平均は、海外のツール会社の集計で46〜47.7%。ライブに来るのは、申込者のおよそ半分です。ウェビナー集客の手段を増やす前に、すでに申し込んでいる残りの半分に、録画を届けきることから始められます。

自社の申込数から来なかった人の数を書き出し、送る前の4つ(了承・映ってはいけないもの・冒頭の待ち時間・範囲と期限)を確かめたら、6章のひな形で1通を送ります。次のウェビナーの前に、文面と見どころの枠だけでも用意しておいてください。

よくある質問

ウェビナーの参加率の平均はどのくらいですか?

海外のウェビナー用ツールの会社の集計では、申込者のうちライブに来た人の割合の平均は46〜47.7%で、およそ半分です。業界によって差があり、同じ集計の中でも33%から63%まで開きがあります。自社の数字と比べるときは、分母を「申込者」にそろえてください(1章)。

録画を後で送ると言うと、当日の参加が減りませんか?

そう心配する声はあります。この記事で紹介しているのは、事前に約束するのではなく、来なかった人に、終わってから録画を届けるやり方です。申込のときに録画の配信を案内するかどうかは、録画をどこまで公開するかと合わせて、別に決めるのがよいでしょう。

来なかった人へのメールは、いつ送ればよいですか?

関心が残っているうちに、なるべく早く送るのがおすすめです。終わってから文面を考えると遅れやすいため、ウェビナーの前にひな形と見どころの枠を用意しておき、録画のURLと時間を書き入れるだけにしておくと、早く送れます。

ウェビナーの集客ができないときは、何から見直せばよいですか?

新しい集め方を探す前に、すでに申し込んだ人への届け方を見直すのも1つの方法です。参加率を出して、来なかった人が何人いるかを書き出し(3章)、その人たちに録画を届けているかを確かめてみてください。集める手段の見直しは、そのあとでも遅くありません。

この記事で参考にしたページ

1章・4章・7章の数字は、次のページで確かめました(2026年10月29日に映作堂で確認)。1章の46%・47.7%は、海外のツール会社が自社のツールで開かれたウェビナーを集計した数字で、集計の期間は書かれていません。国内の65〜70%と、7章の視聴時間は、1社が自社で開いたウェビナーの数字です。4章の93.4%は、国内の2社が2025年10月に行ったアンケートの数字です。

Livestorm『2026 Webinar Statistics』
Livestorm ブログ(2026 Webinar Benchmark Report の紹介)
株式会社シャノン ブログ『視聴率、CVR、アポイント率……』
株式会社シャノン・株式会社Innovation X Solutions『ウェビナーに関するアンケート』(2025年12月24日発表)

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映作堂について

映作堂は、会社のウェビナー録画とYouTube動画の編集をお引き受けしています。録画を送っていただくだけで、伝わる動画に仕上げます。来なかった方に届ける録画も、冒頭の待ち時間を切り、見出し(チャプター)を付けた見やすい形でお返しできます。7章の手当てを毎回社内で続けるのが難しいときは、まずは録画1本でお試しください(お試しでは、録画1本からアーカイブ版の15分・ショート動画3本・目次の案・要約文をお作りします。くわしくはウェビナー録画のお試しのご案内をご覧ください)。