次のセミナーの告知ページを作るとき、載せるものはだいたい決まっています。題名、日時、講師の紹介、「こんな方におすすめ」の箇条書き、そして前回の写真が1枚。毎回同じ形で出しているのに、申込がなかなか伸びない。「SNSも始めたほうがいいのか」「広告を出すべきか」と、新しい集客方法を探し始めているご担当者さまも多いのではないでしょうか。

セミナー集客のコツを探す前に、1つ試してほしいことがあります。前回のセミナーの録画から、短い予告動画を1本作って、次回の告知に添えることです。この記事では、その場面の選び方・組み立て方・置く場所を、順番にまとめます。

前回の録画から、次回の告知へ

  1. 前回のセミナー録画を残しておく
  2. 場面を選ぶ講師の一言・中身の一部
  3. 予告動画を作るこの記事では30〜60秒が目安
  4. 次回の告知に添える告知ページ・メール・SNS
図1 前回のセミナーの録画から予告動画を作り、次回の告知に添えるまでの流れ。次回もまた録画しておけば、その録画が次の予告の材料になり、この流れをくり返せます

セミナー集客の方法は「手段」と「中身」に分けて考える

セミナー集客の方法やコツを調べると、告知ページ、メール、SNS、告知サイトへの掲載、広告、チラシなど、たくさんの手段が並んだ記事が出てきます。どれも大切ですが、これらはすべて「どこで知らせるか」という置き場所の話です。

置き場所とは別に、もう1つ決めることがあります。それぞれの場所で「何を見せるか」という中身です。どこに出しても、見せるものが題名と日時と箇条書きだけなら、受け取る人の印象は大きく変わらないことがあります。

分け方考えること例
手段(置き場所)だれに、どこで知らせるか告知ページ・案内メール・SNS
中身(見せるもの)申し込む前に、何が分かるか題名・日時・講師の紹介・写真・予告動画

セミナーに人が集まらない理由には、ターゲットやテーマのずれ、告知の時期や量など、いくつもの見方があります。その中の1つに、「どんな人が、どんな話をするのか」が、文字だけでは伝わっていないという見方があります。この記事は、この「中身」の側だけを扱います。手段ごとのコツには立ち入りません。

同じ回に申し込んだのに来なかった人へ録画を届ける方法と、参加率の平均は、ウェビナー集客の前に:参加率の平均と、来なかった人に録画で届ける方法にまとめています。

前回の録画は、次のセミナー集客のいちばん手近な材料

セミナーやウェビナーは、1回きりではなく、同じテーマや近いテーマでくり返し開くことが多いものです。2025年の調査では、ウェビナーを主催する企業に、開催の頻度を前の年と比べて聞いたところ、「昨年と比較して今年は変わらない」が51.2%、「増えた」が27.2%でした。

出典: 「ウェビナーに関するアンケート」株式会社シャノン・株式会社Innovation X Solutions、2025年12月24日発表(2025年10月調査。2024年と比べた2025年の開催頻度)。ページへのリンクは、記事の最後の「この記事で参考にしたページ」にあります。

くり返し開くなら、前回の録画は「終わったもの」ではなく、次の回の告知の材料になります。しかも、新しく撮影したり、台本を書いたりする必要はありません。すでに手元にあります。

前回の録画には、告知ページの文字や写真では伝えにくいものが入っています。

  • 講師の話し方(早さ・言葉づかい・分かりやすさ)
  • 中身の濃さ(どこまで具体的に話すか)
  • 資料の見やすさ(スライドの雰囲気)
  • だれに向けた話か(質問への答え方)
図2 前回の録画から、申し込む前の人に見せられる4つのこと。告知ページの文字や写真だけでは伝えにくい所です

申し込むかどうか迷っている人が知りたいのは、「この時間を使って、自分に役立つ話が聞けるか」です。写真1枚では分からない話し方や中身の一部が、実際に話している30秒なら、申し込む前に見てもらえます。

前回→次回の流れ:録画から予告動画を作って告知へ

図1の流れを、もう少し具体的に見ていきます。やることは4つです。

  1. 前回のセミナーを録画しておく。オンラインならZoomやTeamsの録画の機能、会場なら後ろからの固定のカメラでかまいません
  2. 予告に使う場面を選ぶ。録画を見返し、使えそうな所の時間をメモします(4章)
  3. 30〜60秒の予告動画にまとめる。選んだ場面をつなぎ、最後に次回のテーマ・日時・申込先を文字で入れます
  4. 次回の告知に添える。告知ページ・案内メール・SNSなどに置きます(5章)

ポイントは、毎回の流れに組み込んでしまうことです。セミナーが終わったら録画を残し、次回の告知を始める前に予告を1本作る。これを決まった手順にしておけば、次回の録画がまた次の予告になり、図1の流れがくり返し回ります。

予告動画に使う場面の選び方

録画を最初から見直す時間がとれないときは、まず次の4種類の場面を探します。どれも、講師が話している中身の一部を、そのまま見せられる所です。下の表の「印」の欄で、自社ならどこに置きたいかに印を付けてみてください。

場面選ぶときのコツ置きたい場所に印
講師の「いちばん伝えたいこと」冒頭や締めくくりで「今日はこれだけ持ち帰ってください」と言っている所。10〜20秒で言い切っている場面が使いやすい告知ページメールSNS
数え上げの場面「よくある失敗3つ」「押さえる所は2つ」など。全部は見せず、1つ目だけで止めると、続きが本番で聞ける形になる告知ページメールSNS
スライドの「目次」や「結論の1枚」何が話されるかが一目で分かる所。講師の声が乗っていれば、話し方も一緒に伝わる告知ページメールSNS
質問への答え参加者の疑問に具体的に答えている所。質問した方のお名前や顔が出ない・聞こえない所だけを使う告知ページメールSNS

選ぶときに迷ったら、「次回のテーマに、いちばん近い場面か」で決めます。前回と次回のテーマが少し違うときは、講師の話し方が分かる場面を中心にし、中身は次回のテーマに近い所を短く添えます。

成功事例の代わりに:組み立ての見本(架空の60分のセミナーから)

選んだ場面は、時間を書き出しておくと、つなぐときに迷いません。次は、架空の60分のセミナーの録画から、約60秒の予告動画を組み立てたときの書き出しの例です。

予告動画の組み立てメモ(例)元の録画: 前回のセミナー(約60分)/仕上がり: 約60秒
03:10〜03:25
使う場面
講師「今日いちばん持ち帰ってほしいのは、この1つです」
予告の中の位置
最初の15秒
21:40〜22:05
使う場面
「よくある失敗3つ」の1つ目だけ
予告の中の位置
15〜40秒
48:20〜48:30
使う場面
質問への答えの結論(質問した方のお名前が出ない所)
予告の中の位置
40〜50秒
文字
入れること
次回のテーマ・日時・申込先
予告の中の位置
最後の10秒
図3 予告動画の組み立てメモの例(架空のセミナー・時間はすべて例)。録画の何分の場面を、予告のどこに置くかを書き出し、最後に次回の案内を文字で入れます

長さは、この記事では30〜60秒を目安にしています。告知ページやメールの中で「ちょっと見てみよう」と再生してもらいやすい長さとして選んだもので、長さによる効果を数字で示すものではありません。伝えたいことが1つにしぼれているなら、30秒でも十分です。

最後の文字には、次回のテーマ・日時・申込先の3つだけを入れます。前回の録画の場面だけで終わると、「これは前回の話」と受け取られ、次回の案内だと気づかれないことがあります。

予告動画を置く場所:告知ページ・メール・SNS

できた予告動画は、次回の告知の中で、申し込む前の人の目に入る所に置きます。新しい場所を増やさなくても、いつも告知に使っている場所に添えるだけで始められます。

  • 次回の告知ページ: 題名と日時のすぐ下など、ページの上の方に置きます。下の方に置くと、そこまで読まれないことがあります
  • 案内メール: 前回の参加者や名簿に送る、次回の案内のメールに、予告動画のリンクを1つ添えます
  • SNS: 縦向きの短い動画として投稿します。YouTubeのショートは、縦向きの動画で、最大3分までです
  • 前回の録画(アーカイブ)の最後: 前回の録画を公開している場合は、最後や説明欄に、次回の案内と申込先を添えます

出典: YouTube ヘルプ「YouTube ショートの作成を始める」(2026年10月29日に確認)。ページへのリンクは、記事の最後の「この記事で参考にしたページ」にあります。

告知ページやメールでは、横向きの動画のままでもかまいません。SNSで流すときだけ、縦向きの画面に作り直します。同じ場面から、横向き1本と縦向き1本を作っておくと、置き場所に合わせて使い分けられます。

くわしく: 置く場所ごとの、ちょっとした工夫
  • 告知ページでは、動画の表紙(最初に見える画面)に、講師の名前ではなく「この話が聞けます」と分かる一言を入れると、再生する理由が伝わります
  • 案内メールでは、本文の最初の数行の中に「前回の講義の一部を、60秒にまとめました」と一言書いてからリンクを置くと、何のリンクか分かります
  • SNSでは、動画の中の文字(テロップ)は、音を出さずに見る場面も考えて、大きめにしておくと安心です

録画を予告に使う前に確かめること

前回の録画は、参加した人たちに向けて話したものです。それを、まだ申し込んでいない人に見せる予告に使うときは、置く前に次のことを確かめます。下のチェックリストは、5章の置き場所と合わせて、予告を出す前にそのまま使えます。

  1. 講師・登壇者に、録画の一部を次回の告知に使うことの了承をとった
  2. 質問した方のお名前・声・顔が、予告に入っていない
  3. 参加者の顔や一覧の画面が映っていない
  4. 社外秘の資料や、ほかの画面(メールの通知など)が映り込んでいない
  5. 最後に、次回のテーマ・日時・申込先を文字で入れた
  6. 次回の告知ページの上の方に置いた
  7. 案内メールに、予告動画のリンクと一言の説明を添えた
  8. SNSに出す場合は、縦向きの版を用意した

質問した方・参加者の顔・社外秘の資料のような「映ってはいけないもの」は、気づきにくい所に出てきます。画面のどこに映りやすいかは、動画編集を依頼する前に決める5つのことの4章で、架空の画面を使って図にしています。録画のデータを外に預けるときの決めごとは、同じ記事の5章にまとめています。

前回の録画を、予告の一部だけでなく全部公開するかどうかは、別に考えたほうがよい判断です。予告動画は、あくまで中身の一部を見せて、次回の申込につなげるためのものです。

録画を全部・一部・申込者だけのどれで公開するかは、ウェビナーのアーカイブ配信、録画は公開すべき?で、目的ごとに選べるようにまとめています。

講師が社外の方のとき

講師が社外の方の場合は、録画の扱いを事前に取り決めておくと安心です。「次回の告知に一部を使ってよいか」「どこに出すか」「いつまで使うか」を、登壇をお願いするときに一緒に確かめておきます。権利や契約の扱いで判断に迷うときは、弁護士などの専門家にご相談ください。

セミナーに人が集まらないときは、1回分の録画で試す

セミナーに人が集まらないとき、新しい集客方法を一度にいくつも始めると、どれが効いたのかが分かりにくくなります。まずは、1回分の録画から、予告動画を1本作るところから始めてみてください。

  • 前回の録画を見返し、4章の表で場面を2〜3つ選ぶ
  • 図3のようなメモに時間を書き出し、30〜60秒にまとめる
  • 6章のチェックリストを確かめ、次回の告知ページと案内メールに置く
  • 次回のセミナーも録画しておき、同じ手順で次の予告を作る

試したあとは、申込の数だけでなく、予告動画がどれくらい見られたかも見ておきます。YouTubeに置いた場合は、その動画の再生回数で、告知ページやメールから見られたかの目安になります。申込の連絡に「動画を見て」といった一言があったかなども合わせると、続けるかどうかを決める手がかりになります。

録画からは、予告のほかにも、短い動画や要約の文章など、いろいろなものが作れます。ただ、最初から全部を作ろうとすると、セミナーが終わったあとの忙しい時間に重なり、続きません。次の集客に使う予告1本から始めるのが、続けやすい順番です。

1回の録画から作れる素材の全体は、ウェビナーの二次利用で1枚の図にしています。

場面を選んで短くつなぐだけなら、社内でもできます。字幕を入れる、縦向きの画面に作り直す、といった作業まで毎回となると手間がかかるため、社内で続けるか、録画の編集だけを外に頼むかを、1回試したあとに決めるとよいでしょう。セミナーの「集客」と「録画の編集」は、外に頼むとしても別々の仕事で、予告動画づくりは「録画の後」の仕事にあたります。どちらを社内に残し、どちらを任せるかはウェビナーの外注はどこまで出す?作業20個の分担表で、頼むときに決めておくことは動画編集を依頼する前に決める5つのことにまとめています。

まとめ

セミナー集客の方法は、「どこで知らせるか(手段)」と「何を見せるか(中身)」に分けて考えられます。手段を増やす前に、中身を強くする方法の1つが、前回の録画から作る30〜60秒の予告動画です。

講師の「いちばん伝えたいこと」や数え上げの1つ目など、中身の一部を見せる場面を選び、最後に次回のテーマ・日時・申込先を入れます。登壇者の了承と、映ってはいけないものを確かめたら、次回の告知ページの上の方と案内メールに添えてください。次回もまた録画しておけば、その録画が、さらに次の予告になります。

よくある質問

セミナーの告知は、いつから始めればよいですか?

テーマや対象によって変わるため、決まった日数はありません。くり返し開いているなら、前回のセミナーが終わった時から、次の告知の準備が始まると考えると進めやすくなります。前回の録画から予告動画を作っておけば、次回の告知ページができた日に、すぐ添えられます。

セミナーに人が集まらないのはなぜですか?

ターゲットやテーマのずれ、告知の時期や量など、理由はいくつも考えられます。その1つに、「どんな人が、どんな話をするのか」が、申し込む前に伝わっていないことがあります。告知ページが文字と写真だけなら、前回の録画から中身の一部を見せる予告動画を添えて、様子を見てみるのも1つの方法です。

初めての開催で、前回の録画がないときはどうすればよいですか?

講師に、次回のテーマについて30秒ほど話してもらい、ZoomやTeamsなどで録画しておく方法があります。あわせて、初回のセミナーを必ず録画しておくと、2回目の告知から、この記事の手順で予告動画を作れるようになります。

予告動画は、自社で作れますか?

場面を選んで短くつなぎ、最後に次回の案内の文字を入れるだけなら、社内でも作れます。字幕を入れたり、SNS用に縦向きの画面へ作り直したりする作業は、毎回となると手間がかかります。どこまで社内で行い、どこから頼むかは、ウェビナーの外注の分担表で整理できます。

この記事で参考にしたページ

2章の数字と5章の決まりは、次のページで確かめました(2026年10月29日に映作堂で確認)。2章の51.2%・27.2%は、国内の2社が2025年10月に行ったアンケートで、ウェビナーを主催する企業に、2024年と比べた2025年の開催頻度を聞いた数字です。

株式会社シャノン・株式会社Innovation X Solutions『ウェビナーに関するアンケート』(2025年12月24日発表)
YouTube ヘルプ『YouTube ショートの作成を始める』

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映作堂について

映作堂は、会社のウェビナー録画とYouTube動画の編集をお引き受けしています。録画を送っていただくだけで、伝わる動画に仕上げます。録画2本以上のプランには、今回の録画の一言と、次回のテーマ・日時をまとめた、告知用の短い予告動画1本が含まれます。お試し(録画1本)では、アーカイブ版とショート動画3本などをお作りします。ショートは、次回のウェビナーの告知期間に、数日おきに分けて出すのもおすすめです。くわしくはウェビナー録画の活用のページをご覧ください。